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NO.12518912
戦後80年 自作農体制の創出と解体をめぐって
来年2025年は戦後80年です。この間、世の中大きくかわりましたが、もっとも変わったものの一つが農業・農村だと思います。
戦後農業の構造を端的にいうと「自作農体制」ということが出来ます。自作農とは、自分が耕す農地は自らが所有する農民、ということです。戦前の日本は地主制の国でした。農民の多くは小作農民で、地主に高い地代を払って土地を借り、貧困にあえいでいました。この封建的な土地所有制を民主化するために行われたのが農地改革です。
 敗戦後の日本を統治していた占領軍によって行われた農地改革によって、小作地のほとんどが地主から農民のもとに移転され、日本は自作農の国になりました。アジア太平洋戦争の15年間、日本国家は自国の民衆を含むアジアの2000万人超の人々を死に追いやりました。こうした犠牲の上に生まれたのが日本の憲法であり、耕すものが土地を持てる自作農体制だったのです。
 敗戦5年前の1940年に生まれ、四国山脈のまっただの山村で育った私は、おぼろげながら農地改革の嵐を覚えています。それから85年になろうとしているいま、この国の農業と農村を担ってきた自作農の解体に立ち会っています。戦後80年、私たちは何を作り、何を失ってきたのか、この先に何を見るのか、農の戦後史を繰りながら考えてみます…

Yahooニュース2024/11/15(金) 20:31
大野和興ジャーナリスト(農業・食料問題)、日刊ベリタ編集委員・編集長
[ 匿名さん ]