ウクライナ戦争「アメリカが原因作った説」の真相
シカゴ大教授が非難、YouTube再生100万回以上
シカゴ大の国際政治学者、ジョン・ミアシャイマー教授が出演したYouTube。
再生回数は100万回を超えている(写真:YouTube出演動画より)
ロシアのウクライナ侵略で故郷を追われ、命懸けで国外に脱出する大勢の人々。
街が破壊され、黒焦げになった病院や住宅。そして、日々犠牲となっている無辜(むこ)の子どもたち――。
ウクライナの戦場を伝える悲惨な映像や写真を見て、「いったい何がこのような軍事侵攻を招いたのか」と
疑問を募らせている読者もきっと多いことだろう。
筆者は、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始した2月24日以来、国際法を無視して武力で他国の主権と領土を侵害し、
罪なき人々の命を奪っているロシアを強く非難してきた。どんな理由があろうとも、他国への侵略は認められない。
しかし、いま、「今回のウクライナ戦争の原因を作ったのは西側諸国、とりわけアメリカだ」と主張する
アメリカ・シカゴ大の国際政治学者、ジョン・ミアシャイマー教授の発言が世界的に注目されている。
ロシアのウクライナへの軍事侵攻前後に、ミアシャイマー教授が出演したYouTubeの再生回数はともに100万回以上に達し、
いわゆるバズっている状態だ。ロシアに理解を示す識者の言動は、同調圧力が強い日本ではほとんど見受けられない。
「アメリカやイギリスといった西側諸国で広く受け入れられている一般通念では、このウクライナ危機で責任があるのは
プーチンであり、ロシアであるということだ。つまり、悪い輩と良い輩がいて、私たちが良い輩、ロシア人が悪い輩だということだ。
しかし、これはまったく間違っている。アメリカとその同盟国、とりわけ、アメリカが責任を負っている」
そして、アメリカ主導の西側諸国が3つの柱からなる戦略でロシアをウクライナ軍事侵攻にまで追い込んだと非難している。
では、その3つの柱とは何なのか。