>>294
それはモールの場面だけだね。
昔はモールになることが多かったけど、ルール上も攻撃側(ボールを持ち込む側)がモールを形成するメリットを減らす方向に変わってきた。もう10年以上も前からだ。
例えば俺が学生の頃のアイルランドなんてそればっかりだったからね。ハイパン上げてFWを突っ込ませてからのドライビング・モール・・・いわゆるギャリーオウエンってやつ。
しかしそれじゃ単調で面白くないからルールも変わっていったわけで、そのルールに適応することで最近はラインアウトモール以外じゃあえてモールを作る場面は減ったんだ。
その結果、最近のラグビーじゃ攻撃側は基本的にラックからの早い展開を連続させてアタックラインの数的優位を作ろうとする。
モールはどうしてもタマ出しのスピードがスローになるから、現代的な展開プレーにはそぐわないってことになるよね。
だから最近は逆にディフェンス側が、ラックにさせないようなチョーク・タックル(タックルというより相手の上半身をボールごと抱え込んで倒れさせない)で無理矢理に〝モールのカタチ〟にしてしまい、モール・アンプレを誘ってマイボール・スクラムを得ようとするケースが見られる。
昨年のW杯でもジャパンの松島や福岡など、主に比較的軽量な選手がスコットランド(これが上手かったのがFLのジェイミー・リッチー)にこれをやられていただろう。
ジャパンとしてはさっさとダウンボールしてラックを形成し、素早い展開に繋げたいのだが、それを妨害するわけだよ。
モールで前進出来ず、タマが出なけりゃディフェンス側・・スコットランドボールのスクラムで再開だ。
つまりそれだけ攻撃側にとってモールのメリットが少ないのが最近のラグビーなんだよね。