🐍 奄美市雑談

鹿児島 ハンセン病の歴史を知り正しく理解してもらう展示会

国の隔離政策で、患者への差別や偏見を生んだハンセン病をめぐる歴史を知り、正しく理解してもらうための展示会が、鹿児島市の天文館図書館で始まりました。
会場には、ハンセン病について▽国が患者を療養所に隔離したことなどから誤った認識が社会に定着していった歴史や、▽療養所内での生活の様子を写真などで紹介するパネルが展示されています。
また▽熱さを感じにくいハンセン病の症状によるやけどを防ぐために使われた、熱が伝わりにくい構造の湯飲みなども展示されています。
県内には、鹿屋市と奄美市に国立ハンセン病療養所があり、県によりますと、ことし５月時点で６１人が入所していて、平均年齢は９０歳を超えています。
国の隔離政策が平成８年に廃止されたあとも、▽すでに入所者が高齢だったり、▽差別や偏見が根強く残っていたりしたことなどから、入所者の社会復帰が難しい状況が続くなど、ハンセン病の歴史から学ぶべき課題は残されています。
県健康増進課の岩元千鶴技術主幹は「入所者が高齢になり、当時を知る人が少なくなっています。若い人にも歴史を学んでもらい、正しく知ることが重要だと理解してほしい」と話していました。
この会場での展示会は今月２２日までの間、午前１０時から午後８時まで開かれ、今後、鹿屋市と大崎町、奄美市でも開かれます。

06月16日　15時35分
鹿児島NHK NEWS WEB