JR台風で40億円減収 石勝線・根室線の全線復旧、越年も
09/15 07:00、09/15 07:49 更新
JR北海道の島田修社長は14日の定例記者会見で、一連の台風による特急運休などに伴う減収が約40億円に上るとの見通しを明らかにした。特に被害が大きかった石勝線・根室線については、全線復旧が越年する可能性も示唆した。復旧費用については、損壊した根室線の六つの橋を中心に工事方法が見通せず算定中だが、数十億円規模に膨らむとみられ、JR発足以来、自然災害では最大になる。
減収見通しは、約60億円に上る単月の鉄道収入のうち、根室線や石北線の特急運休などに伴う影響額が毎月約10億円に上り、これが12月まで約4カ月続くと試算。被害が甚大で、運休が続く石勝線・根室線について、島田社長は「(12月より)もっとかかることもある」と述べ、工事の進展状況によって越年する可能性を示唆した。根室線では富良野—東鹿越(上川管内南富良野町)間が10月中に復旧する予定だが、東鹿越—新得間はめどが立っていない。
一方、路盤流出した石北線の上川—白滝間について、10月中旬としていた当初の運行再開予定を10月上旬に前倒しする。日高線の苫小牧—鵡川間は16日にも復旧する予定。釧網線は釧路—摩周間が14日に運転再開し、摩周—知床斜里間は16日の復旧を目指す。
台風被害による8月の運休本数は前年同期の約8倍に当たる約2800本に上った。ただ、8月の鉄道運輸収入は、北海道新幹線の利用が好調だったことから、前年同期比1・6%増の63億7300万円だった。
[匿名さん]